平成23年(2011年)沖縄遺骨収集奉仕活動

1月29日(土) 遺骨収集事前調査・摩文仁清掃奉仕(準備作業)

昨日夕刻那覇空港に無事到着しました。毎年の恒例となっていますが、まずは那覇市壺屋にある「金光教那覇教会」の林先生に到着のご挨拶を兼ねてご訪問させていただきました。(^o^)

一年ぶりの訪問となりましたが、夕食を一緒に頂きながらの懇談となり、また遺骨収集関連や沖縄に関わる最新情報をお聞きすることが出来まして、とても有意義な一時を過ごさせていただきました。有り難うございました。私の沖縄滞在中の安全と滞在目的が成就する事を願い「ご神米」 を頂きました。「ご神米」は、“人々が天地の恵みとその恩恵を忘れないように” との思いが表出された御札だとお聞きしています。

今回沖縄にまいりました理由は、2月19・20日両日実施される、金光教沖縄遺骨収集奉仕活動の事前調査、及び本日の摩文仁清掃奉仕準備作業立ち会い、また明日の摩文仁清掃奉仕本番に参加するためです。

天候は昨日沖縄に到着していた時は雨が降っていましたが、本日と明日と雨の予報は無く、曇り又は晴れの天候という事で、天気には恵まれた二日間となりそうですよ。しっかりと精神を引き締めて実りある二日間にしたいと思います。

「金光教沖縄遺骨収集奉仕活動」事前調査

本日午前中は、金光教沖縄遺骨収集奉仕活動の事前調査を行います。参加者は林先生、平和学習ガイドの松永さん、一般参加の○○さん、そして私の四人です。摩文仁にある平和祈念公園で最終的に全員合流し、調査予定地域の摩文仁南斜面をこれから調査する事になります。

本日は曇り空ですが、昨日降り続いた雨でジャングルはすごくぬかるんでいたり、木々は濡れていたりと、雨の影響が残っていますから、スリップ転倒に気をつけねばなりません。参加者もその点に留意して前進する事を確認しました。

それではご一緒に摩文仁南斜面ジャングルに入ってみましょう。(^o^)

事前調査の様子

遺骨収集の様子1

事前調査に参加したメンバーの皆さんです。左から林先生、事前調査のみの一般参加の方、松永さんです。

遺骨収集の様子2

すでに崖を降りて海岸線に達しています。 予定する調査区域が近づい来たようです。摩文仁との位置関係を把握しながら、前進していきます。

遺骨収集の様子3

事前調査のスタート地点に到達したようです。ここを基準にして東進して行く事になります。

遺骨収集の様子4

ご覧のように巨岩が連なり、遠くを見渡すことも出来ない状況ですから、すぐにジャングル内に入らず、しばらく海岸沿いを前進して全体の風景を俯瞰しようという事になりました。

遺骨収集の様子5

少し解りにくいのですが、空爆で激しく黒煙が上がった場所のようです。このような爆弾が炸裂した場所と思われる岩肌は、この付近でもあちこちで見る事が出来ます。

遺骨収集の様子6

上から俯瞰すると、大きい岩小さい岩が散在し、詳細な地図はあるものの、容易に位置関係を把握出来ないのが、調査にあたっての悩みの種ですね。

遺骨収集の様子7

摩文仁方面を見ています。 平和祈念資料館がはっきりと遠望できますね。

遺骨収集の様子8

山裾は巨岩が行く手を阻み歩行困難なので、一度海岸線まで出てみました。

遺骨収集の様子9

すでに引き潮になっており、なるたけ沖合に出て山並みを観察して歩みを進めます。

遺骨収集の様子10

目の前にある巨岩は印象的な形状をしていますね。このような特徴ある岩などをポイントとして記憶しておくと、後々位置関係の把握がスムーズに行えますね。

遺骨収集の様子11

かなり前進しましたので到達目標が近づいているはずだと、地図と山並みや岩の形状とを照合しているところです。慶座絶壁(キーザバンタ)と思われる絶壁も視界にチラッと見えてきましたから、ゴールまではあと一息と言った所のようですよ。

遺骨収集の様子12

よく見て下さい。ヘビの抜け殻みたいなものが見えますよね。私たちも最初はヘビの抜け殻と判断しましたが、なんと動いたので、よく観察したらちゃんと内蔵も透けて見えて、立派な生き物であることが判明しました。松永さんも初めて見たといい、携帯カメラで写していました。

遺骨収集の様子13

慶座絶壁(キーザバンタ)が近づいてくると、また巨岩の連続となり、私たちはこのような岩の隙間の通り道を見つけながら、前進を続けました。

遺骨収集の様子14

ついに慶座絶壁(キーザバンタ)に出ました。東部上水道水源地から、距離はたった200m程ですが、1時間30分ほどかけて歩きました。

遺骨収集の様子15

慶座絶壁(キーザバンタ)から落石があり、歩道にはご覧のように岩が散乱していました。

遺骨収集の様子16

上を見上げてみると落石したと思われる場所が見てとれました。よく観察すると一枚岩ではなく、かなりもろい層が積み重なっているようですから、今後もここを通る際は落石に注意を要すると思われます。金光教の遺骨収集でも、この場所の落石の危険性について、しっかりと周知したいですね。

摩文仁清掃奉仕(準備作業)

沖縄本島最南端にある摩文仁は、沖縄戦の最後の激戦地であり、また悲惨な掃討戦が繰り広げられた地でもある、幾多の戦没者の血涙の染みこんだ艱難の大地だと言えるでしょう。摩文仁を含む南部戦跡一帯は、「ひめゆりの塔」 に代表されるように、戦場の悲惨さを語り継ぎ、恒久平和への歴史的教訓を為さんと、戦後多くの慰霊塔が建立され、慰霊の場として、あるいは後世への平和学習の場ともなってまいりました。

しかしながら、恒久平和を願う人々の聖地といえるこの摩文仁が、遺骨収集をした経験のある方なら、ごみに埋もれた摩文仁ジャングルであるというのもまた、疑いのない事実として知る事となるのです。そんなゴミで溢れかえる摩文仁の "惨状" に心を痛め、聖地である摩文仁からゴミをすべて撤去したいと願っていたのが、他ならぬ金光教那覇教会の林先生だったのです。

金光教の遺骨収集では、放置ゴミの下から御遺骨が発見されたという事例もあり、可能な限りゴミを排除しながらの遺骨収集を続けてまいりましたが、放置ゴミの量は膨大であり、大がかりな体勢でジャングルから搬出しない事には、劇的な改善は望めないと判断し、「沖縄宗教者の会」を中心とした体勢で、大規模に放置ゴミを逐次搬出しようという活動が動き始めたのです。

今年も糸満市清掃局の全面的なご協力の下、「摩文仁清掃奉仕」と銘打って、摩文仁に放置されたゴミを大規模に撤去する事となりましたが、主催団体として「沖縄宗教者の会」が主導します。

本日の準備作業は、昨年同様天理教の「災害救援ひのきしん隊」が主体となって実施するという話ですから、サイト管理人も「沖縄宗教者の会」の広報担当として、今日と明日の二日間、摩文仁の放置ゴミ追放作戦を熱くリポートしたいと思いますよ。(^^)/

摩文仁清掃奉仕(準備作業)の様子

遺骨収集の様子17

本日の準備作業を含め明日の本番でも、天理教の 「災害救援ひのきしん隊」 の皆さんが主体となって実施する手はずとなっています。写真は手際よく清掃資材を車から降ろしていく、ひのきしん隊の皆さんです。

遺骨収集の様子18

発電機を運ぶひのきしん隊の皆さんです。暗い場所での作業ですから、発電機は必須ですね。重い発電機の運搬、ご苦労様です~。

遺骨収集の様子19

本日の準備作業に必要な資材をすべて運び込みました。

遺骨収集の様子20

沖縄師範学校男子部の生徒によって編成された鉄血勤皇隊隊員を祀った「沖縄師範健児之塔」です。野田貞雄校長ほか、戦没職員17名、生徒289名を祀っています。右側に見える像は、"友情・師弟愛・永遠の平和" を表している『平和の像』です。かつては慰霊塔の上を樹木が覆い被さり鬱そうとしていましたが、その枝葉も取り払われ、今はご覧のように明るい開けた場所となりました。良かったね。

遺骨収集の様子21

ヒカンザクラ(緋寒桜)です。別名をカンヒザクラ(寒緋桜)とも言いますね。順序が逆になっただけですけど。ご覧のようにソメイヨシノ等と比較してみると、花が開ききらず、俯き気味に咲くのが特徴です。花弁や、ガク(萼)も緋色をしていますね。東京の靖國神社にも大木がありますし、その他上野公園にもありますし、東京にもあちこち植えられていますね。

遺骨収集の様子22

作業開始にあたり、ひのきしん隊ではきっちり式典を行います。まずは「沖縄師範健児之塔」に向かい、天理教の作法により礼をします。

遺骨収集の様子23

作業開始にあたり、古堅宗康ひのきしん隊隊長に作業開始の報告をしているところです。

遺骨収集の様子24

昨年と同じように、ゴミ堆積場の上にウインチを設置すべく、足場を組む隊員の皆さんです。

遺骨収集の様子25

二度目の設置という事もあり、設置完了まで早かったですね~。下ではすでにゴミ収集が始まっており、ウインチの試運転も開始されました。

遺骨収集の様子26

ひのきしん隊の皆さんが頑張ってウインチ等を設置している間、私たちは新たに不法投棄されている場所を捜すべく、周縁部を調査しました。

遺骨収集の様子27

新たにゴミの不法投棄場所を発見!!。ここは直接雨露にあたる場所にあり、ご覧のように一見分かりにくくなっていますが、ゴミの総量はかなりのものですね。

遺骨収集の様子28

更にゴミの不法投棄場所の発見が続きます。松永さんが懐中電灯を照らす先にも、膨大なゴミが捨てられていました。(^^;)

遺骨収集の様子29

これがそのゴミの山です。この洞窟は隠れるには絶好の場所ですから、絶対に絶対にここのゴミは搬出し、御遺骨の存在不存在を確認したいですね。

遺骨収集の様子30

ここは昨年から続いている最初のゴミ登記場所です。相変わらずうんざりするほどビン等のゴミが散乱しています。

遺骨収集の様子31

ウインチ等の設置が早く済んだことから、すでにゴミの搬出作業を開始しました。

遺骨収集の様子32

松永さんの説明によりますと、この骨は魚の歯だそうですよ。でかいですね~。

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