平成25年(2013年)沖縄遺骨収集奉仕活動

1月26日(土) 遺骨収集事前調査(林先生他5名)

今日は金光教の遺骨収集奉仕活動に向けての事前調査の日です。幸い雨が降る予報はなく安心してジャングルに入れそうですよ。すでに昨日ジャングルに入りウォーミングアップは済んでいますから、足取りも軽いというものです。

本日の事前調査に参加する方々は金光教那覇教会に集合する手はずとなっています。私も遅刻したら大変ですから、少し早めにホテルを出たら車はスイスイ走り早く那覇教会に到着してしまいました。そこで何度も訪れている那覇教会ですが、近隣を見て回ったことがないので、この際ですから付近を散策してみることにしました。ここ壺屋一帯は住宅地となっていますから、面白いものを発見できるかも知れないという期待もありました。

金光教那覇教会と近隣の様子

遺骨収集の様子0

金光教那覇教会です。沖縄には金光教教会はここだけです。林先生がご苦労されてゼロから築き上げた掛け替えのない教会でもありますね。

遺骨収集の様子1

付近の住宅ではブーゲンビレアが咲き誇っていました。関東地方では夏に向けて出回る花ですよね。ブーゲンビレアは気温があえばほぼ周年咲くと言われていますから、沖縄では真冬でご覧のように開花している事から、もしかしたら暑すぎる真夏を除き年間を通して綺麗な花を咲かせ続けるのかも知れませんね。

遺骨収集の様子2

ご存じツワブキ(石蕗)の花ですね。関東では晩秋に咲く花ですが、ここ沖縄では今が開花のピークのような雰囲気で咲き誇っていますね。半日陰の涼しい場所を好むといわれるツワブキが、常夏の沖縄でも常緑植物として普通にあるというのは新鮮な驚きです。

遺骨収集の様子3

あれま~。満身創痍のシーサーですね~。(笑)
屋根から落っこちたのでしょうか~。 病院に行ってきたら~。(^^;)

事前調査初日

事前調査初日、雨の心配は全くありません。ありがたいですね。(^o^)

林先生他、松永さん、嶺井ご夫妻、そして一般参加の金城さん、そして私の五名で本日の事前調査を実施することとなりました。事故もなく無事に終えられることを祈念してからジャングルに入りました。

本日の調査地域は、摩文仁東方にある慶座絶壁(キーザバンタ)と呼ばれる場所から海岸線に降りて、現在ザ・サザンリンクスゴルフクラブというゴルフ場が広がる地域の崖下を調査しながら前進していく予定です。調査地域の更に東方には具志頭がありますが、恐らくかなり距離があるので、縦走は出来ないのではないかと思われます。帰る時間を見ながらの前進、そして帰投という流れになると思われます。

それではご一緒に海岸線のジャングルに入ってみましょう。

慶座絶壁(キーザバンタ)から東側地域を調査

遺骨収集の様子4

ご覧のように晴れ間が広がっています。これぐらい晴れの天気だとジャングル内も明るいですから、ご遺骨や遺品を探すのも、或いは安全上もよりリスクが軽減されますね。予報では最高気温が20度近くなるとのこと、汗ばむ陽気となりそうです。入山前ご祈念の後、皆さん一緒に撮影しました。

遺骨収集の様子5

急峻な崖の上にはゴルフ場が展開されています。私たちはこの崖下を調査しようという訳です。

遺骨収集の様子6

崖下はご覧のような風景となっています。崖は急峻ですから、調査地域は幅はそれほど無いとみて良いでしょう。沖縄戦当時もこの崖下から海岸の海水に浸かりながら、敗残兵や住民の方かだが行き来したものと思われます。

遺骨収集の様子7

コンクリート製の通路がありますから崖下に降りるのは簡単でした。上から広範囲を俯瞰したときとは大違い、近づいてみると調査地域の幅も思いの外ありそうで手強そうですよ。

遺骨収集の様子8

海岸線を100メートル以上前進したところの高台になっている場所に、生花を活ける壺のようなものがありました。おそらくは戦没されたご遺族の方とか戦友とかの方々が、ここまでジャングルに入り手を合わせたのでしょうね。お疲れ様でございました。

遺骨収集の様子9

相変わらず木々も茂り、必要に応じて木を切りながらの前進となります。一度しか通らない訳ですから、私たちは可能な限り木を切らないように努めていることはご理解頂きたいですね。

遺骨収集の様子10

200メートルぐらい前進したでしょうかね。一度海岸線に出てみました。山側を見ても何も見えないので、海岸にあるご覧のような島みたいなのを目印に、今どこに居るのかという目印にしています。

遺骨収集の様子11

崖下の人が通行できると思われる幅もだんだんと狭くなってきました。こうして私たちは少しずつ海岸線に押し出されてきました。

遺骨収集の様子12

ついに海岸線に押し出されてしまいました。どうやらまだ200メートルは前進していないようです。かなり歩いたという印象なんですけど、ジャングルを歩かれた方なら実際の距離は驚くほど短いものですよね~。今回もまざまざとそれを実感しました。

遺骨収集の様子13

海岸に出たところから東側を見ています。ヒェ~距離がありすぎです。具志頭まではとてもじゃないですが縦走できませんね~。白っぽく見えるのは砂浜の海岸ですが、その更に先に行かないと海岸から上がれませんから、私たちは縦走は諦めて戻ることにしました。写真中央が崖の上に、建物の塔がそびえ立っているのが解りますでしょうか。あそこがゴルフ場のクラブハウスなどの主要施設がある場所です。あの建物の横を通って海岸に降りる公道があるのですが、とてもあそこまで行けそうにありませんからね。

遺骨収集の様子14

入山した方向を見ています。写真中央付近、山の斜面が白い色をしていますが、崖から川の水が流れ落ちている場所です。すぐ左の突出した崖のようなところが慶座絶壁(キーザバンタ)です。慶座絶壁の少し手前側から私たちは崖下に降りましたから、200メートル前進していなかったという事になりますね~。具志頭までの中間点ぐらいに達しただろうと思っていたのに…。

遺骨収集の様子15

12時を過ぎたので、一端戻り昼食を食べた後、具志頭方面に移動することになりました。

遺骨収集の様子16

昼食後、玻名城海岸にやって参りました。ゴルフ場のクラブハウスを横に見ながら海岸に降りてくる公道がありますから、ここは誰でも訪れることが出来ます。海水浴場もありますから、夏は大変混雑するかもしれませんね。看板を読みますと、この一帯は珊瑚を始め、珊瑚に生息する動植物が多く住む貴重な海岸のようですよ。

遺骨収集の様子17

海岸の駐車場から西側ジャングルに入ってみることになりました。第40回を数える金光教の遺骨収集奉仕活動でも、この一帯は何度か入っているはずです。私も駐車場東側には入った記憶があります。この一帯は海岸線ですから、常に波の音が聞こえますし、捜索範囲の幅も狭いので、迷子になってしまう恐れも低いことから、比較的安心して遺骨収集が出来る場所だと思えます。

遺骨収集の様子18

ご覧のように冬である今はほとんど水が流れていませんが川のようです。岩石や堆積砂の配置や川の深さを見ると、常時川であるというよりも、台風などの大雨が降った時に一時的に川になるというような雰囲気ですね。遺骨収集を長くやっていると、「沖縄戦当時もここが水場であったのかなかったのか」という視点で川や水源を見る癖になっていますね。

遺骨収集の様子19

湿った土砂があるという事か樹木が元気に茂っていますね~。こうした場所はアダンの出る幕はないですね。しかしながら枝葉の展開具合はアダンに似てますね~。

遺骨収集の様子20

入ってすぐに結構な傾斜となっていました。巨岩がゴロゴロというような状況でなく、比較的平滑な斜面です。

遺骨収集の様子21

かなり登ってくるとご覧のように絶壁となっていました。このような状態がこの先ずっと続いているようです。海岸線からここまでの幅はかなり狭いと感じました。

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